鹿児島県議会 2018-03-12
2018-03-12 平成30年文教警察委員会 本文
それから、
鹿児島県警察の
機能強化基本計画(案)に関しまして、昨年末から本年一月二十四日までの間に、広く県民から意見を求めました。その結果、五件の意見が寄せられました。
主な意見は、交番は
犯罪防止等の観点からも
再編整備の中でふやすべきと考えている。計画の策定に当たっては、
遠隔地方の実情を考慮し、
さつま警察署のさらなる充実と
機能強化に対する配慮をお願いしたい。
枕崎警察署を
南さつま警察署に統合し、現在の
枕崎警察署を
枕崎交番にしてほしい。
南さつま警察署も新しくつくり直してほしいなどでありました。お寄せいただいた意見に対する
県警察の考えは、
資料記載のとおりであります。
なお、県民に公表し、昨年末から本年初めに委員の皆様にもお渡ししてあります資料と本日の資料の中では、一部表現の修正を図った部分がありますので、お断り申し上げます。
最後に、
警察機能強化に関する
計画策定の
スケジュール等についてであります。
資料三をごらんください。
今後の
スケジュールについてでありますが、今議会での意見や県民から寄せられた意見などを踏まえた上で
基本計画を決定し、その後、なるべく早い時期にさらに具体的な施策を示した
鹿児島県警察の
機能強化実施計画を策定するとしております。
以上をもちまして、説明を終わらせていただきます。審議のほど、よろしくお願いいたします。
5
◯西高委員長 説明が終わりましたが、この件につきまして、質問や
意見等がありましたらお願いいたします。
6
◯西村委員 枕崎警察署という部分がありますけど、出てきたところは
枕崎市民でしょうか。
7
◯松永警務課長 暫時休憩をお願いします。
8
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十時七分休憩
────────────────
午前十時七分再開
9
◯西高委員長 再開いたします。
10
◯松永警務課長 今のこの
枕崎警察署に関係する意見につきましては、誰かについては、お答えは控えさせていただきたいと思います。
11
◯西村委員 どこの地域から出たのか、誰とか特定しなくてもいいんですが、枕崎市と
南さつま市とありますよね。こういうとき、どこの地域からの意見ですかということは公表しても別に差し支えはないんじゃないですかという意見でどうでしょうか。
12
◯松永警務課長 意見の
出所元について警察は把握しておりますが、その点についても答弁は控えさせていただきたいと思います。
13
◯西村委員 私が言うのは、特定されるような人名とかではなくて、どこの地域からの意見ですかということですから、それは別に公表しても差し支えないことだと思いますが。
14
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十時八分休憩
────────────────
午前十時十分再開
15
◯西高委員長 再開いたします。
16
◯西村委員 枕崎は市ですよね。市に
警察署がないというのは、私的には満足できないというか、市民として
警察署が欲しいと思います。わざわざつくるのではなくて、今ある
警察署を何で
南さつま市にやらないといけないのか。
南九州市も一緒ですよというのであれば、また話は別ですけど、こういう意見に対して、県警としてはどのように考えますかということです。
17
◯田中警務部長 今回の
パブリックコメントは、県民の
皆さん、県民の方含めて、いろいろな方々から、この計画の案について御意見をいただいたということでございます。この計画の中身に関する具体的な意見ということで、ここで取り上げさせていただいているということで、
先ほども
警務課長のほうからお話しさせていただきましたけれども、こういった意見も踏まえて、この計画の
小規模警察署の
あり方、
警察署の
あり方につきましては、総合的かつ慎重に検討していくということにしておりますので、今回の御意見も踏まえながら検討するということであります。(「わかりました、いいです」という者あり)
18
◯西高委員長 ほかにございませんか。
19
◯鶴薗委員 今回、
機能強化の
基本計画の中で、
先ほど御説明いただきました五点の項目を基本にしながら計画を作成されるということですが、まず具体的に、
若手警察官の
早期育成自体は、何年か前からこのような課題や、
退職者が相当一挙に出るという流れの中で、議会の中でも質問があったり、また答弁があったりされていたわけですが、具体的にどういうことをされて、また、これをどういう方向に持っていこうとされているのか。我々が、
皆さん方の仕事上の流れの中で理解できるような説明があればしていただければありがたいと思います。
20
◯松永警務課長 昨年十二月末現在の
若手警察官の割合についてですが、全ての
警察官定数の三〇%を占めております。この三〇%という
若手警察官の定義につきましては、採用五年未満の職員、それから三十歳未満の
若手警察官を示しております。
そこで、
早期育成という観点から言いますと、
警察官につきましては、
警察学校に入校し、卒業し、それから
職場教養を受けまして、再度また
学校教養に入ります。それを終えて一線に配置になってからが一人前という
警察官の
位置づけになっております。そこから後につきましては、いろいろな
警察部門のそれぞれの教養、研修などを受けたり、あるいはそれぞれの
警察署で
職場教養として、現場におけるいろいろな教養とか、そのようなことを含めて
スキルアップを図っている状況にあります。
そこで、最近の若手の考えにつきましては、いろいろな考えを持っている職員もおりますので、そういうことを踏まえ、若手がみんなが理解していくことができる
教養制度を考えております。そこで今、
警務課の
人材育成室におきましては、若手が業務を進めていく中で迷ったときにすぐ見ることができるような
参考書のようなものも作成している状況にあります。
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◯鶴薗委員 わかりました。
あと、三番目の
専門的捜査員の
育成強化のところですが、我々は、やはり、長年の警察で仕事をされた、
退職者といいますか、そういう蓄積されたノウハウは
先ほどの若手の育成にも若干はつながると思うのですが、そういった一つの専門的なものを持たれた方々が退職される、その後、その部分をどのようにして補うのかということを考えるのですが、そういったOBの活用というのは、この専門的な
捜査員の
育成強化の中では考えておられるのか、そのあたりを教えていただければと思っております。
22
◯松永警務課長 先ほども申しましたが、それぞれ
警察署におきまして、三月に
退職予定の職員から、退職前に職員に対し
伝承教養のようなことをやっている
警察署も存在します。
それから、OBの力は非常に大きいので、
交番相談員など、いろいろなところに配置しておりますし、再任用して、職員として若手に対する指導をしてもらったりしております。そういうことで、若手の教養、
スキルアップに向けて、いろいろな面でOBの力は必要だと考えております。
23
◯鶴薗委員 わかりました。
あと、五番目の
小規模警察署への支援の強化と時代の要請に応じた
警察力の整備の中で、県内の
警察署の中で、
鹿児島三署と、地方に行けば、
薩摩川内署、
霧島署、
鹿屋署、
名瀬署ですかね、中心的に
位置づけられている
警察署があるわけですが、例えば、
薩摩川内警察署には、ここにも出てきました
さつま署、あるいは
霧島警察署にいけば
横川署とか、そういう小規模とのいろいろな連携を考えておられると思うのですが、具体的にはどのような流れでこの
小規模警察署への
支援強化を考えておられるのか、教えていただけませんか。
24
◯松永警務課長 小規模警察署の定義はありませんが、今回の
機能強化を図る上で
懇話会の中では、
警察職員数が五十人以下の
警察署を
小規模警察署ということで
位置づけて検討してまいりました。その数から言えば十四署になります。本土が九署、離島が五つとなっております。
しかし、
小規模署ということで、人数的なもので
懇話会で
位置づけをしたのですが、全ての警察の関係を見て、
小規模警察署とその周辺にある大
規模警察署との連携が図れるのかどうか、そして、
懇話会の答申の中では再編も検討するようにと書かれております。しかし、その再編に関しましては、住民の不安の払拭、理解が必要だと付言されております。そこで、警察としましては、実際、そういう
小規模警察署の支援の中でその再編をするところがあるのかどうか。やって、もし現在の
治安水準より悪くなる、住民の不安が大きくなる、警察の
行政サービスが悪くなる、そういう状況が見られる場合にはやれないわけです。そういうことも踏まえたいろいろな面で今検討をやっている状況にあります。
交番・
駐在所の
再編整備が来年三月まで行われますけど、当初は非常に
反対意見もあった状況の中で、現在では、夜間に
警察官の姿も見るということで、県民の反応もよくなってきていると考えております。
そういうことで、現在の
治安水準が低くならないように、いろいろな面で検討しているところでございます。
25
◯田中警務部長 小さい
警察署をどう支援していくのかということ、まさにこの
基本計画の中に書いてございますように、幾つかメニューがございまして、地域の
警察力を強化する意味で、本部にございます、例えば
機動捜査隊でありますとか、
自動車警ら隊とか、このような本部の
執行部隊を現地になるべく派遣しやすいスタイルをつくるということ。それから、委員もおっしゃいました地域にございます大きな
警察署、例えば、奄美であれば
名瀬警察署もそうですし、おっしゃいました大隅半島のほうであれば
鹿屋警察署でありますとか、
霧島警察署、こういった大きな
警察署から小さい
警察署で何かあったときに
応援体制をきちんとすると、そういったことを今考えているところであります。(「わかりました」という者あり)
26
◯西高委員長 ほかに、この件に関しまして、質問等ありませんか。
27 ◯まつ
ざき委員 計画の五つの中に、二番目に女性の視点を一層反映した
警察運営の推進とあります。比率としては、昨年の十一月末現在で七・六%、平成三十年度までに全体の八%まで引き上げる計画を策定しているとありますが、比率としてはどの程度を見通しておられるのか。
仕事柄、高ければ高いほどいいというものではないと思ったりもするのですが、平成三十年度までですから、その後、どのように考えておられるのかというのと、具体的に、予定の中で、今後
実施計画を策定して公表していくとありますが、そこに数値的に示されていくのか。
それと、ここで言われているのは、女性の視点を一層反映したとありますから、比率だけを問題にしているわけではないと思うんですね。なので、女性が活躍する社会をと言われていますが、
県警察において、やはり
女性警察官が働き続けられること、出産とか子育てで退職ではなくて、働き続けられることが、県民にとってといいますか、
県警察にとってもどういう意義があるのかというのを、もう少し具体的にお示しいただけたらと思います。(「休憩をお願いしていいですか」という者あり)
28
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十時二十四分休憩
────────────────
午前十時二十六分再開
29
◯西高委員長 再開いたします。
30
◯井上警務部参事官 女性警察官の数値の話からまず申し上げますと、現在、県警としましては、平成三十五年までに一〇%を目標に考えているところであります。その先についてはまだ今検討中でございますが、今はそういう目標値を持っております。
あわせて、働き続ける生きがいといいますか、意義といいますか、
女性警察官は、現在、県警内におきまして、
性犯罪、それから
ストーカー犯罪、それからDV、こういったもので非常に活躍しておりまして、彼女たちは
スキルアップもしてきております。
対応力も非常に高まっている。その中におきまして、出産・
育児等によって退職してしまうということがあっては、
警察力として非常に低下してしまうと考えております。それに対する施策、さまざまとっているところでございますけれども、いずれにしましても、そういった彼女たちの視点といいますか、そういったところを
警察行政に反映することによって、さまざまな
創意工夫が生まれて、新たな
対応力がついていく、そして、
警察組織自体も県民の皆様に対する力が発揮できるのではないかと思っているところでございます。
以上でございます。
31 ◯まつ
ざき委員 女性警察官として、女性の視点で今も活躍されているということでしたが、男性の
警察官では思い至らないというか、気づかなかったり、実際、
被害者が女性であれば、同性であることの、
被害者にとっての安心感とかあるのでしょうが、
女性警察官ならではの
被害者にとって利点があるというか、メリットがあるということなわけですね。
32
◯田中警務部長 御指摘のとおりでございまして、この
基本計画の冒頭にも書いてございます、女性の視点を一層反映した
警察運営の推進というところにも書いてございますけれども、例えば女性の
被害者であれば、男性の
警察官よりも女性の
警察官に話を聞いてほしい、あるいは、いろいろな相談においても女性の
警察官に対応していほしいという
ニーズが、年々高まりつつあるわけでございます。こういったことにきちんと対応していくには、やはり
女性警察官の力は大変重要でございます。
また、女性が働き続けることの意義でございますが、せっかく警察を志していただいて、入っていただいたけれども、途中でおやめになれば、積み上げてきた
スキルが大変もったいないという言い方は変ですけれども、せっかくここまで積み上げてきた
スキルをなくしてしまうということは、
県警察にとっても大変な痛手でございますので、
スキルアップをさらに続けていただくことが大変重要だと思っております。一旦採用されて、結婚でありますとか出産でありますとかいろいろありますけれども、それをきちんと組織でケアして、長く働き続けていただく、活躍いただくということは大変重要だということで、これを項目の一つに挙げております。
33 ◯まつ
ざき委員 よくわかりました。
県民にとっても、
女性警察官の存在が非常に大きな役割を果たしているというのもわかりましたし、働く
女性警察官、その人にとっても、働き続けられる経験を蓄積しながら
スキルアップしていく、そういう職場であるのは非常に大事だと思いますので、ここに書かれている中身は、本当にそうあってほしいという中身だと思います。ぜひ、具体的に実効ある計画ができるように願っています。
以上です。
34 ◯藤崎委員 四番と五番の交番・
駐在所の
再編整備の推進、
小規模警察署への
支援強化のところでお尋ねしたいと思いますが、うちの地元は
再編整備を受けてから、かれこれ五、六年ぐらいたったのではないかと思いますが、初めて、効果について二行の文章で表現されています。
再編整備を実施した地域は、夜間体制等の強化が可能となり、犯罪や交通事故が減少するなどの一定の成果が認められることから、ということだったんですが、この辺の
再編整備効果の部分が、地域住民からしてみれば、そんなに大きな治安上の効果はないよと日常生活で感じているんですが、それを数値上の統計データとしてフィードバックされていないものですから、再編効果が実感できていないという皮膚感覚があります。今後もこれを進めていくためには、既存地域について、整備効果がこれだけありましたよというのを、数字で証明することも説得材料になるのではないかと思いますが、現在そういう取り組みがあるのかないのか。なければ、今後警察の広報手段を使って、
再編整備を受けた地域に対してフィードバックをする見通しがあるのか教えていただきたいと思います。
35 ◯中島地域課長 再編による効果ですけれども、これにつきましては、その交番・
駐在所ごとに連絡協議会という組織がありますので、そこでは、当然、刑法犯の発生状況、交通事故の発生状況について前年比等で説明をしているところであります。広報紙までは把握しておりませんでしたので、委員の御指導を検討してまいりたいと思います。
また、全般的な再編による効果ですけれども、平成二十四年四月から平成二十九年三月までの五カ年間における再編地区においては、刑法犯の認知件数は、再編前が二千九百三十一件、再編後が二千三百七十六件、マイナス五百五十五件減少、人身事故の発生件数が三千四百四十四件、再編後が二千七百七十五件、マイナス六百六十九件ということで減少しておりまして、
再編整備が一つの要因と考えているところでございます。
36 ◯藤崎委員 今、数字まで明らかにしていただきまして、大変な説得材料ではないかと思いますので、ぜひこれをまた、
再編整備を受け入れた地域ごとに、データとしてフィードバックしていただければ説得が増すのではないかと思います。
それから、五番目の
小規模警察署ですけれども、自分自身の交番・
駐在所の
再編整備のときが、廃止ありき、再編ありきで話が来まして、その後、どのような役割・機能が代替機能として創出されるのかということに関しましては、完全に廃止が決まってから発表がありました。そのため、当時、地域住民との集会等で、西
警察署の署長さんに言いました。全て決まってから、最後の段階でこういう機能になりますと言うのはおかしいと言って、団地住民に謝りなさいと陳謝を求めました。ですので、
小規模警察署への支援の強化を言うときには、最初に、どのような代替機能を五年後に向けて、十年後に向けて、創出する見通しであるのかというのをきちんと明示してからでないと、地域住民としてはなかなか受け入れがたいのではないかと思いますので、県内において、交番・
駐在所の
再編整備に当たっては、それぞれ御当地ごとの事情があって、うまくいったところ、いかなかったところ、それぞれノウハウの蓄積があるでしょうから、この
小規模警察署への支援の強化に関しては、ぜひ、手順論のところで間違って大きなトラブルが起こることなく、地域住民から、ぜひそうしてくださいと言われるような手順論を踏むべきだと思いますが、その辺の手順論についてはどのようなお考えか、基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。
37
◯田中警務部長 小規模警察署への支援の強化と時代の要請に応じた
警察力の整備に掲げております
小規模警察署の
再編整備についてでございますが、ここでも記載してございますとおり、慎重かつ総合的に検討するということになっています。その際には、次の五項目を尊重すると書いてございます。一つが、夜間体制及び初動体制の強化、要するに強化につながるようなものであるということ、それから、専門性の高い捜査体制の構築、これは別の項目でございますが、専門性が発揮できるような体制にすること、それから、もう一つが地域に密着した警察活動の強化、こういった活動がきちんと強化されるように配意すること、それから、もう一つ、地域住民の不安の払拭、ここがまさに委員の御指摘の部分だと思いますが、例えばの話でございますけれども、
警察署の運用を廃止する場合でも、その庁舎に引き続き
警察官を配置するとともに、
警察署の事務の一部を取り扱うなど、地域住民の不安を払拭し、利便性を確保するための対策を講じるということに配意して検討すべしということで計画にうたってございますので、委員御指摘のようなことにつきましては、きちんと配意した上で検討は進めてまいりたいと考えております。
38 ◯藤崎委員 御答弁ありがとうございました。
現場にいたときの感覚とすれば、大体そのような趣旨でお話があるんですが、実際、何人箱の中にいて、今後、箱の中に何人いて、今、現場としてはどれだけのウイークポイントがあります。例えば、夜間に交番が人数いません、今度こう変わったら、何名体制になりますから、二十四時間、人が誰かがいる体制になりますということを示して欲しいと無理やりお願いして、やっとホワイトボードに書き始めました。みんながなるほどと納得する説明がなかなか出てこなかったことがありますので、この
小規模警察署の支援のところでは、図示して、模型でもいいから何でもつくって、ぜひわかりやすいやり方で、こういうふうになるんですよということを、内部でよく御検討していただきたいと思います。
以上です。
39 ◯向井(た)委員 先日、九日にも少し申し上げましたが、新年度予算の
警察力の強化というところで、どのような予算があるのかということで、二〇一七年、平成二十九年の予算より減っているという話もさせていただきました。例えば、交番のこととか、
小規模警察署への対応は、今からハードのほうもするという、ことしすぐに予算は入っていない面もあったりすると思うんですけれども、そういうところを除いてみると、
若手警察官を育成しようとか、
女性警察官をと、余り予算を伴わないものだろうと思うのですが、今回、強化
基本計画を立てた、何年計画とか書いていましたですかね。その中で、いろいろ予算も必要なところも出てくると思うのですが、特に捜査力、あるいは防止力というようなことであれば、当然新しいシステムでの捜査、分析、例えば、サイバー攻撃などに対する新しいソフトウエアの開発とか、そういうところも必要になってくれば、当然そのような予算はふえるんのではないかと思ったりもしているのですが、平成三十年度の予算で、これに関連して強化事業があるのか、将来的に何年計画ぐらいでどういうものを整備したいというのがあるのか、お伺いしたいと思います。
40
◯松永警務課長 平成三十年度の予算の関係についてでありますが、現在の
若手警察官の育成とか専門
捜査員の捜査力の強化につきまして、本部に一線署の
警察官を招致して教養などを行っております。これまでは、離島の職員につきましては、予算の関係もあり招致していない面もありました。それを、今回からは、離島署の職員についても招致して、研修し、
スキルアップをしていくということも検討しております。
それから、いろいろな警察部内にある捜査に運用するシステム等につきましても、改良して、いろいろな面で捜査に広く使えるシステム等の開発も今やっている状況にあります。
サイバーセキュリティーとかサイバー犯罪に関しましては、非常に捜査力が難しい面もあります。その点につきましては、本年度中に、京都府警などの先進県がありますが、そういうところに視察に行き、ノウハウを把握し、それをまた県の
警察職員に対して還元しているところです。
そこで、今後、
実施計画を策定すれば、その方面についての予算も幾らかふえていくものと存じております。
以上です。
41 ◯向井(た)委員 限られた財政の中で、知事もいろんな分野に力を入れたいところもあったりすれば、警察でどれだけの予算を確保できるか難しい面もあろうかと思いますが、私は、一般質問で、日本一という言葉はいかがなものかと言って、あれこれ冷やかされておりますけれども、この一ページの一番下に、日本一安全で安心な
鹿児島の実現というのが最後のこのページの結びになっています。いろいろなことで
鹿児島県も努力して、目指していかなければならない、それは当然のことですけれども、一番実現可能な日本一はこれではないかと思っていますので、ぜひ頑張っていただきたい。最後に、意見になりますが、まつ
ざき委員のほうから、女性の割合をふやすということでやりとりがありましたけれども、先日、消防の関係で、消防職員も女性をふやしましょうということでいろいろ取り組んでいるようです。神奈川の消防の女性の人員目標を紹介されたものがありました。女性の方々が、なぜ女性の消防職員が必要かというチラシのような壁新聞のようなものをつくっていました。そこに、女性には譲れないところがあると大きく書いてありました。私も、今まで、いろんなところで女性の活躍をと話したりしておりましたが、単に女性の
被害者に寄り添うということもですけれども、今いろいろなところで男性と女性を同時に採用試験すると、成績では女性のほうが優秀という話もよく耳にするところです。いろんな分野の方の中で私が今までおつき合いしてきた女性は譲らないんですよ。もっと身近に言うと、予算がないからできない、予算はつくるものだと言う女性が非常に多かったです。ですから、これが絶対必要、この安全を、この犯罪をといったときに、女性の視点で捜査や事業に取り組む視点は、予算なければつくってこいというぐらいの意気込みの女性もたくさんおりましたので、そういう意味で女性の比率を高めていく、一つの視点にもしていただきたいと思います。
以上です。
42
◯西高委員長 ほかにございませんか。
43 ◯郷原委員 五の
小規模警察署のところについての点なんですけれども、夜間体制及び初動捜査体制の強化ということで、強化すると記載がありまして、昼よりも夜のほうが殺人とか強盗の発生件数が多いということで、データも出ているということですが、夜間体制と初動捜査体制の強化で、具体的にどのような対策が強化されるのかを教えていただきたいと思います。
44
◯松永警務課長 今、
小規模警察署などに関しまして、夜間体制、それから休日の体制が弱いということで、今回、
小規模警察署で考えている状況にありますが、現在でも、この
小規模警察署に隣接する
警察署におきましては、重要事件等が発生した場合にそちらの
警察署のほうに支援で走っていく状況はつくっております。もちろん、本部からの要請もありまして、本部のほうからも向かっていくシステムはつくっております。今後は、さらに体制強化を図ると同時に、
小規模警察署の近くにいろいろと本部の執行隊等を配置するとか、そういうことなども検討している現状にあります。
45 ◯郷原委員 ありがとうございます。
先ほど、藤崎委員からもありましたけれども、最終的には地域の安心感や安全という体感治安を感じていくためには、数字的なものが一番の説得材料なのかなと思いますし、この
小規模警察署への五項目めを見させていただいても、説得力が高まるものとしては、数字的なものを出していただければ、さらに地域の皆様方の安心感も高まっていくのではないかと思いますので、ぜひ、出せる情報は出していただきたいと思うところです。
それから、この答申の中でも、パトカーや制服
警察官によるパトロールを県民の皆様が一番警察に力を入れてほしいとアンケートの結果が出ているということですが、今回のこの
機能強化の推進に当たって、警ら活動や通学路における立哨活動がどのように改善されるのかということについても、具体的なことがありましたら教えていただきたいと思います。
46
◯田中警務部長 パトロール等そのような警察活動がどのように改善されるかということでございますが、具体的にこの計画を実施するとこう変わるというところはなかなか説明ができないところなんですけれども、例えば、
若手警察官を早期に育成すれば、よりきちんとした形で職務執行ができるようになる、採用後間もない
警察官でも、早く現場に出て、パトロールに従事することができるようになる、あるいは女性の視点を一層反映した
警察運営の推進ということであれば、女性が活躍できれば、女性がその現場に行く機会もたくさん出てくるでしょうし、パトロールにも出ていくことができるようになる。
専門的捜査員の
育成強化を図れば、
専門的捜査員が事件処理については専門的にやることになりますので、地域
警察官、交番とかパトカーのお巡りさんについては、早く現場に復帰して、パトロールにもきちんと従事ができるようになるとか、交番・
駐在所再編整備につきましても、効率的に交番の勤務員等を運用することによって、より密度が高い、網羅的なパトロールができるようになる効果を生じる、そうなるように、この計画を進めていくということにしておりますので、直ちに数値的にどうかというところについては、現段階ではなかなか説明できませんけれども、まさにそういう警察活動の強化、パトロールも含めたそういったことを強化するための計画ということで御理解いただければと思います。
47 ◯郷原委員 わかりました。
ぜひ、出せる情報については、数字的なものも含めて、説得力のある形で、県民の皆様にもPRをしていただければいいのかなと思ったところです。
以上です。
48
◯西高委員長 ほかにございませんか。
49 ◯まつ
ざき委員 一点、確認させてください。
その五番目の
小規模警察署の、ここに
再編整備について検討するに当たってはと書かれていますが、今後、具体的に進める
実施計画の中に、どこを、
小規模警察署の
再編整備をするかとかいうところは、まだ出てくる段階にはないと思うのですが、そこはいかがでしょうか。
50
◯松永警務課長 現段階では、その点も含めまして、まだ検討中でございます。(「わかりました」という者あり)
51
◯西高委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
52
◯西高委員長 ほかにないようですので、この件に関する質問等はこれで終了いたします。
ここで、
暫時休憩いたします。
午前 十時五十分休憩
────────────────
午前十一時 三分再開
53
◯西高委員長 再開いたします。
特定調査につきましては、これで終了いたします。
次に、
県政一般の一般調査でありますが、ここで新たな県政ビジョンについて、
警務課長から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
54
◯松永警務課長 それでは、私のほうから、新ビジョンの最終案に関しまして、本
県警察に関係する二項目につきまして修正をしておりますので、その点について説明いたします。
委員の皆様方には、二種類の資料をお配りしております。お手元の資料は、二月十四日に開催されました新たな県政ビジョンに関する説明会で企画部のほうから配付されたものと同じでありまして、詳細につきましては、その説明会において企画部長のほうから説明がなされたものであります。
それでは、お手元の資料一の一ページ、一を見ていただきたいと思います。
昨年十二月の第四回定例会における意見を踏まえた変更の(四)をごらんください。
先般の常任委員会での御意見を踏まえまして、中項目の強靱な県土づくりと危機管理体制の強化の現状の部分に、重要施設等に対する不法事案の発生が懸念される旨の記載を加えております。資料二の最終案に関しましては、八十四ページになります。八十四ページの(一)の下から三つ目のポツのところになってまいります。
それから、二点目につきましては、資料一の二ページの三、その他の主な変更の(三)をごらんください。インターネットを介して少年が被害を受ける事件を防止するために、小項目の子どもが安全で安心して暮らせる地域社会づくりの具体的な施策として、フィルタリングの普及促進等を推進する旨の記載を加えてあります。その点に関しまして、資料二では九十一ページ、4)の三つ目の部分になってまいります。
変更点につきましては、以上二カ所であります。よろしくお願いいたします。
55
◯西高委員長 この件につきまして、質問がありましたらお願いいたします。
[「なし」という者あり]
56
◯西高委員長 ありませんので、そのほか
県政一般についての質問をお願いいたします。
57 ◯まつ
ざき委員 何点かお尋ねします。
一つは、せんだって触れられました県下一周駅伝大会における交通事故についてです。非常に痛ましい事故ですが、この事故発生の状況、事故の内容について教えてください。
58 ◯久保田交通規制課長 今回の交通事故の概要について説明いたします。
今回の交通事故は、第六十五回
鹿児島県下一周市郡対抗駅伝競技大会開催中の二月二十一日、午後零時四十五分ごろ、霧島市国分野口北の信号機のある十字路交差点において、普通乗用車と軽乗用車が出会い頭に衝突し、普通乗用車に乗車していた生後六カ月の幼児が死亡した交通事故でございます。現場は駅伝コース上であって、事故当時、
警察官一名が交通整理を行っておりました。
以上です。
59 ◯まつ
ざき委員 原因について、
警察官が手信号で誘導していたと聞きますが、その誘導に問題があったのか、道路の形状や交通量なのか、運転手の過失なのか、原因によって、
再発防止対策が違ってくると思うのですが、原因解明はできたんでしょうか。
60 ◯日高交通部参事官 今回の事故の発生原因等につきましては、
警察本部交通指導課を中心に所要の捜査を進めているところでございます。事故の全容解明に向けて捜査を尽くしてまいります。
61 ◯久保田交通規制課長 事故
再発防止についての質問内容でありましたが、今後も県内において交通規制が必要と認められる路上競技が実施される場合には、関係
警察署、関係者、主催者とも連携して、十分な交通安全対策を推進してまいりたいと考えております。
62 ◯まつ
ざき委員 報道で知る限りですが、軽乗用車の進行方向は赤だったと、赤であるけれども、手信号で左折をするように誘導していた。でも、直進をして乗用車とぶつかったと報道されているのですが、手信号をする場合も、信号機はついたまま、両方同時というか、併用でやるものなのですか。
63 ◯久保田交通規制課長 今回の事故の交通整理状況について説明いたします。
警察官は、信号機を操作して、駅伝コース側の信号を青信号、交差する道路側の信号を赤色に切りかえておりました。交差道路側に赤信号で停車していた車両を手信号で左折させていたところ、事故当事者が運転する軽乗用車が直進し、青色で進行してきた普通乗用車と衝突したという状況でございます。
64 ◯まつ
ざき委員 手信号の場合は、その手信号する
警察官のほかに、それぞれの交差点には、ほかに
警察官も立っているものですか。(「休憩をお願いします」という者あり)
65
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時十二分休憩
────────────────
午前十一時十三分再開
66
◯西高委員長 再開いたします。
67 ◯山下交通部長 信号機と手信号、どちらが優先かということでございますが、一般の道路でありましても、駅伝の交通整理に限らず、
警察官の交通整理は手信号でやる場合もございますので、
警察官の手信号が優先ということになります。
68
◯西高委員長 それともう一つ、まつ
ざき委員からの今の複数かどうかということについてはどうですか。
69 ◯山下交通部長 交通整理につきましては、信号機の場所でしたので、一般的に
警察官が一人で信号操作しますが、そのほかに、主催者側がボランティアでやっております指導員等が配置されているのが一般的でございます。
今回の事故につきましては、そういうものを含めまして、全容解明に向けて今捜査中ですので、その辺の内容については、どのような体制であったとかというのも全て含めて捜査中でございます。
70 ◯まつ
ざき委員 左折をするよう指示を受けたが直進したという、運転手は非常に高齢であったというのもありますし、何かさまざまな要因があるかと思うのですが、一つの死亡事故で、原因をきちんと明らかに解明しないと、どこがどう問題だったのかというところ、対策が本当に不十分になってしまうといけないので、このようにお尋ねしているわけですが、手信号の場合は、駅伝の走ってくるほうが優先で青信号で、もう一方が赤信号とありますが、その青信号も右折、左折車はいると思います。なので、手信号でする場合は、両方赤の点滅にするとか、赤にして、一旦とめて、駅伝の選手は、駅伝大会ですから、赤だからといってとまるわけではなくて、
警察官がいて誘導できるわけですから、走者のほうは関係なく交差点であれば、右折、左折いろいろあるでしょうから、そういう手信号をやる場合は両方赤の点滅にするか、赤信号にするかとか、そういうことをしたほうがより安全というか、するべきだと思うのですが、現状ではそうなっていないということなんですね。
71 ◯山下交通部長 一般的な交通整理でいいますと、ランナーが通るほうが青でないと、車も通りますので、全部赤にすると、車がそこでとまってしまうと、ランナーがとまってしまう。車を通さないといけませんので、一般的にはランナー優先ということで、青信号でやっております。
72 ◯まつ
ざき委員 その車というのは走者についている車ではなくて、一般車両もですか。
73 ◯山下交通部長 一般車両も含めてです。ランナーとランナーの間に一般車両等が入る場合もございますので、一般車両も含めて優先です。
74 ◯まつ
ざき委員 青にしていると、ここは形状も大きい交差点ではないので、走っていて、直進だったらランナーと同じ方向だと思うのですが、右折車もいたりとかあると思います。それでも、ランナーが危なくないようにというのは、その手信号で大丈夫なんですね。
75 ◯山下交通部長 一般的に、
警察官が必ず信号機の操作をします。また、操作をした後も、
警察官が、そういう詰まった状況であれば手信号でやったり、また、周りに主催者が採用したボランティアの方、交通整理員がいますので、協力してやっている状況であります。(「わかりました。休憩をしてもらっていいですか」という者あり)
76
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時十七分休憩
────────────────
午前十一時十八分再開
77
◯西高委員長 再開いたします。
78 ◯まつ
ざき委員 ぜひ、原因を明らかにしていただいて、こういうことが二度と起きないように対策をとっていただきたいと思います。
続いて、二つ目に、架空請求詐欺の現状と対策についてお尋ねしたいと思います。
私の近しい人のところにはがきが一枚届きまして、法務省管轄民事訴訟管理センターみたいなものがあって、消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせというのが来ました。私もそれ見ました。訴訟管理番号まで書かれていて、下記の連絡先に連絡をするようにということで、千代田区霞が関の住所とお問い合わせ番号というのが書かれているんですね。受け付け時間というのも書かれています。本当に、まことしやかというか、私は検索でその住所も調べたんですけど、住所を調べると、法務省ですかね、気をつけるようにというところにつながったんですけれども、この被害は、いただいている概要でいうと、うそ電話詐欺の架空請求詐欺に入るんですか。だとすると、六十四件、認知件数となっていますけれども、本当にそれだけで済んでいるのかなと思ったりするんですけど、実際に被害に遭ったと思わなくて、何らかのお金も払って済んだと思っている人もいるんじゃないかと思ったりするんですけど、
鹿児島県におけるこういう詐欺の現状、それと、そのまことしやかなはがきに対する対応はどうすべきなのか。こういうことに対しての県民への、こういう被害に遭わないようにという啓発について、どのような形で行われているのか、その三点お聞きしたいと思います。
79 ◯馬渡生活安全企画課長 今、委員から御指摘のありました消費者未納分最終通告通知書、これは非常に最近多い状況でございます。平成二十九年中、このようなはがきが来たんですけれども、どうしたらいいでしょうかという相談件数は約千件を超えるところです。また、これで被害に遭われた方からの被害届は四件の被害届を受理している状況でございます。昨年、うそ電話詐欺が非常にふえた要因の中の架空請求詐欺の一つの手口でもございます。
どういう広報をということですが、これは、架空請求詐欺、オレオレ詐欺、振り込め詐欺に限らず、これまで、あらゆる広報媒体を利用して広報活動を行っております。ただ、昨年、この架空請求詐欺というのが非常に多くなったということで、この
被害者というのは、非常に年齢幅が広いです。高齢者のみということではありませんので、本年はその点も少し考慮しながら、若い人、また高齢者以外の人に対する広報活動も重点でやっていきたいと考えているところでございます。
80 ◯まつ
ざき委員 私が実際、見せていただいた方も若い方なので、何を買ったとか、例えばインターネットのアクセス、どういうところにアクセスして料金が発生しただとか、そういうのは全く具体的に書かれていないんですけど、いかにも本当のような書き方なので、とりあえず電話して何のことか聞いてみようかという方は多いと思うんですよね。警察としては、そういう相談があったら、対応はどのようにするとされているんですか。
81 ◯馬渡生活安全企画課長 電話はしないでくださいということでございます。はがきはいろいろ来ます。メールでも来ます。先般、私のところにもメールで来ましたけれども、ここで、恐怖心、心配心をあおるわけですね。電話をかければ相手方の思うつぼで、そこから丸め込みが始まっていくという状況ですので、まずは電話をしない。迷ったら、警察なり消費者センターなりに相談をしていただきたいという広報は継続でやっているところです。
82 ◯まつ
ざき委員 わかりました。放っておいていいということですね。
特に若い人たちの中での被害防止の取り組みといいますか、例えば、学校でも消費者教育というのが行われたりしていますけれども、教育委員会と連携して、被害を防止するための取り組みとか、そういうのもあるのかなと思ったりするのですが、現状として、何か取り組んでおられたりするのですか。
83 ◯馬渡生活安全企画課長 御指摘のとおり、教育委員会等、あらゆる機関と連携して、広報または教養をしているところでございます。
84 ◯まつ
ざき委員 それともう一点、連絡先とか電話番号も書いてあるのに、住所は架空ですけど、これが検挙されないものですか。そこが不思議でならないのですが、全国の問題だと思うのですけれど、現状としては、お手上げというか、どうしようもないものなのですか。
85 ◯高田捜査第二課長 警察が認知した事件につきましては、当然、犯行に使われた電話ですとか、そういったものにつきましても捜査をしておりまして、うそ電話詐欺、特殊詐欺の助長犯罪として検挙しております。また、被害届を出していただかないで、相談という形で受理したものにつきましても、その電話番号ですとか、あるいは口座番号が書いてありましたら、その口座につきまして、もし仮に不正に取得されたものでありましたら、他人に、その事業者等に許可なく携帯電話を譲渡したですとか、あるいは不正に口座を取得したとして検挙しているものでございます。
86 ◯まつ
ざき委員 わかりました。非常に巧妙化もしているでしょうし、多くなっているということなので、捜査、検挙しても追いつかないということもあるのかなと思ったりしますが、ぜひ、被害の未然防止のために、こういうのは詐欺なんだということで、周知・広報をしていただきたいと思います。
あと一点、
性犯罪被害者のワンストップサービスについてお尋ねしたいと思います。
一般質問でもやりとりがされていますが、この
性犯罪被害者へのワンストップサービスの目的と、実際どういうことが行われているのかについて教えてください。
87 ◯岩城相談広報課長 平成二十八年二月十日からFLOWERというワンストップ機能センター、FLOWERを立ち上げて運用しています。その中では、県、
県警察、かごしま犯罪
被害者支援センター、産婦人科医会、この四者でやっております。よその県もいろいろあるのですが、
鹿児島の場合は連携型といいまして、一つの場所でというのではありません。四者がそれぞれの持ち分を担当して、相談が来たら、もしそれが県警に来て、産婦人科医会のほうがいいなというときだったら、そちらのほうに情報提供するとか、そのような形で、今のところ運用している状況でございます。
88 ◯まつ
ざき委員 私が経験した例として紹介させていただきたいと思うんですけれども、風俗で働いていた女性が、ここ数カ月は車の中に監禁状態で仕事をさせられて、無報酬、食事も与えられずにいました。たまたま助けてくれる人と出会って、逃げ出して、現地の
警察署に駆け込んだけれども、被害届を出すなら弁護士に頼んだほうがいいと言われ、別の
警察署に現地を離れ、行ったら、五時前、四時半ごろになっていたからか、ロビーで立ち話で、被害届を出すなら現地の
警察署に出さなければならないと言われて、被害に遭った現地の
警察署まではとても戻るのは怖いということで、相談に乗ってもらえませんでした。翌日、
警察本部に行かれたんですけれども、同じように、被害届は現地の
警察署でないと受け取れないと言われて、その後、私のところに相談があったわけですね。その後の対応については、本人の身の安全があるので、それ以上は語れないんですけれども、私は、その状況を聞いたときに、
性犯罪被害者のワンストップサービスが非常にアピールされている中で、現場の
警察官では、相談に行ってもまともに話が聞いてもらえなかったということでは、現場の
警察官一人一人には、ワンストップサービスの精神が徹底されていないように感じたんですね。もちろん、自分の意思でそういう風俗の世界に入った人ですから、話を聞かなければ、
性犯罪の
被害者とは思えないかもしれませんが、話を聞いてもらえれば、監禁状態で無報酬で働かされていたということはすぐにわかるわけですから、行くところもない、お金もない、被害届を出す出さないにかかわらず、保護の対象として相談に乗るべきだと思うんです。
そこで、その
性犯罪被害者のワンストップサービスの考え方、精神、内容について、全ての
警察官や関係機関に周知徹底をしなければ、実際には、形としてでき上がっていても生かされていかないと思うのですが、中への周知徹底の現状について示していただきたいと思います。
89 ◯岩城相談広報課長 ワンストップサービスとは、一つの場所でさまざまなサービスが受けられる環境、場所であると理解しております。
県警察に寄せられる相談は、相談広報課で一元的に管理をしております。ワンストップ機能が
警察官一人一人に機能が十分に働いているのか、また、その精神を理解しているのか、委員から今御指摘のあったその相談内容については、私どものほうで関係職員を初め、県下の
警察職員等からも、その精神を理解しているかなどの聞き取りなどをしながら、今後調査していきたいと思っております。
あわせて、県民の皆様からの相談に当たる
警察職員の力量を向上させるためには、部内の教育を充実させないといけないと思いますが、警察以外の機関・団体等で取り扱うことが望ましい相談、警察以外の機関・団体等との緊密な連携が必要な相談も多数あるのも現状であります。そのため、今後とも関係機関・団体等との連絡会議を開催して、意見交換をしながら、連携強化に努めてまいりたいと思っております。
以上です。
90 ◯まつ
ざき委員 せっかく
性犯罪被害者に寄り添うということでつくられたシステムですから、どこに誰に相談してもきちんとその支援に結びつく形で、組織の中への周知徹底、精神をきちんと浸透させていただきたいと思います。
それと、あと一点、この間、やりとりで感じたのは、
被害者が警察に行った時間が、まだ五時前ではあったんですが、そういう時間帯だったのと、私がついてまた行ったときは土曜日でした。男性
警察官が対応だったんですね。
先ほどの話の中で、
女性警察官の役割、
女性警察官がいることの意義とか、お話も伺いましたが、犯罪というのは三百六十五日・二十四時間、時間を問いませんから、このような被害の相談があったときに、本人はもう心身非常にまいっている中で、
女性警察官に話を聞いてもらえればもっと安心になったんじゃないかと思ったりもするところです。
土日での
警察署での
女性警察官の配置は、比率として八%ないわけですから、難しいと思うんですけれども、何か配慮されたり、努力されている点があれば教えてください。(「
暫時休憩をお願いします」という者あり)
91
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時三十七分休憩
────────────────
午前十一時三十七分再開
92
◯西高委員長 再開いたします。
93
◯松永警務課長 女性警察官の勤務体制につきましては、それぞれの
警察署におきまして、その時々の時勢に応じて対処している状況にあります。
94 ◯まつ
ざき委員 女性警察官の比率も、
先ほど申したように八%ないわけですから、土日は非常に難しいのではないかと思ったりもします。ただ、私が
被害者と一緒に行ったところは大きい
警察署でしたので、せめて一人でもおられればと、
女性警察官の対応があればと思ったところでした。
警察署では、被害届を出す出さないというやりとりがとても長くて、重きが置かれている印象を持ちました。もちろん、被害届がスタートになるので、それを
被害者が出すか出さないかというところは警察にとっては大きい意味があるのかもしれませんけれども、今回のような中身については、出す出さないはまだじっくりと時間を置いて検討すると、それがこのワンストップサービスの一つの利点でもあると思うんですよね。結局、私が行ってからも三時間近く、二時間半ですかね、話を聞かれるということでしたので、ぜひ、
被害者に本当に寄り添ってというか、まずは状況を聞いた上で、保護を優先して対応する形で、このワンストップサービスの精神について徹底していただきたいと思います。
このような事例を、委員会で取り上げさせていただきましたが、やはりこのシステムがスタートして間もないので、こういう事例を通して、現状についてお話しさせていただいて、改善を求めて取り上げさせていただきましたので、ぜひ、弱い立場の
被害者に対して、警察に行けば何とかしてくれるという期待に応えて、今後取り組んでいただくようにお願いをしたいと思います。
何かあればどうぞ、なければ結構です。
95 ◯藤崎委員
鹿児島マラソンについてお尋ねしていきたいんですが、先般、
鹿児島マラソンがありまして、無事に大きな事故なく終わったことは認識しているんですが、話題になりましたのが、伴走する
警察官が非常に活躍されていた、よく目立ったというようなお話を聞きまして、まず、全体として、交通整理なんかもあるでしょうから、
鹿児島マラソンに対する実行委員会からの要請もあるでしょうけれども、支援体制についてお尋ねしていきたいと思います。
96 ◯久保田交通規制課長
鹿児島マラソンの交通整理体制ということでよろしいでしょうか。
これについては、交通整理を含む交通対策は、私の指揮のもとで、警備本部班ほか五班、それと交通整理隊ほか一隊の部隊編成で、交通整理にあっては合計二百四十四人の体制で任務を行いました。
97 ◯藤崎委員 その部分はわかりました。
伴走するランニングの
警察官にあっては、非常に県民の評価も高いんですが、やれと言うわけにいかないでしょうし、私は走れますという自主立候補式かもしれませんが、選考方法と配属について教えてほしいのですが。
98 ◯田之上警備課長
鹿児島マラソンにおきますランニングポリス、それからサイクルポリスというのも自転車で伴走する形で今回も採用させていただいております。これにつきましては、平成二十五年のボストンマラソンの爆弾テロを教訓に、そういう体制で臨むということで、他の都道府県で開催されたマラソン大会のテロ対策も参考にしながら、本県におきましても行っている実情でございます。
伴走する
警察官の選考についてですけれども、機動隊員から体力的にも伴走可能という者を選抜しまして、男性、
女性警察官で実施しているという現状でございます。
以上です。
99 ◯藤崎委員 ランニングポリスは、何もなければ四十二・一九五キロそのまま走り続けるのかということと、それから、サイクルポリスの場合はどのような区間で走るのか、それぞれ区間ごとに、あなたはこの担当ですよと決まっているのかどうかを教えていただければと思います。
100 ◯田之上警備課長 ランニングポリスにつきましては、今回の大会におきましては、大体、
鹿児島市街地を、各区間を決めまして、四十二キロを走れる
警察官でしますと、事象があったときに、体力的にも対応が不可能となってきますので、
鹿児島市街地につきまして、区間を決めて、交代で警備に当たっております。
それから、サイクルポリス、自転車につきましては、竜ケ水から姶良市の折り返し地点までの区間を、距離的にも長い区間を警備する形になりますので、自転車に乗りまして、サイクルポリスという形で伴走して、警戒に当たったという現状でございます。
以上です。
101 ◯藤崎委員 わかりました。
テロ対策という側面から研究されて導入されたということですので、また非常に市民の方の評価も高いようですので、今後とも引き続きやっていただければと思います。
もう一点、お尋ねします。
遺失物法についてお尋ねしたいんですけれども、実は交番再編などがありまして、身近に歩いていける範囲内に交番がなくなっている状態でございまして、特に遵法意識と恩返し意識の高い高齢者の方が物を拾われたときに、どうしましょうかとなりまして、一方では免許を返納してくださいということで言っている部分もありまして、免許を返納して車を持たない方が、たまたま物を拾ってしまったときに、どうしましょうかという問題が、地域の中でも年に複数回あり、私も受けております。交番に電話をしますと、遺失物法からいいますと、届けてくださいと言われます。届けようとなると、今度は免許を持たないので、誰に頼んでとなるんですよね。それで、近所の方に頼んだり、息子さんや娘さんが、車を運転できる方が帰ってきてから頼んだりとか、いろいろケースがあったりして、なくした側からすると、拾得物はできるだけ早いうちに警察に届いて、そして、手続が経て、持ち主の方に返す仕組みを確立できればいいかなと思いますが、遺失物は、拾得者が届け出ることとなっている原則がありますので、ただ、それを言っていると、遺失物を取り扱う業務が進まないと思いますが、現実的にどのような運用で工夫されているのか教えていただきたいと思います。
102 ◯小泉会計課長 委員御指摘の件は拾得者ということでございますね。拾った方ということでよろしいですよね。(「警察側がどう対応すべきか」という者あり)拾得者が、基本的には近くの交番に届けていただくのですが、それが困難な場合には、近くの交番に行っていただいたくことが可能であれば、そのようにしていきたいと考えております。
103 ◯藤崎委員 近くの交番の方が行っていただくというのは、警ら目的でその方向に巡回するがてら受け付けるということですか。(「
暫時休憩願います」という者あり)
104
◯西高委員長 暫時休憩いたします。
午前十一時四十七分休憩
────────────────
午前十一時四十七分再開
105
◯西高委員長 再開いたします。
106 ◯小泉会計課長 ケース・バイ・ケース、個別のケースによりますので、事件・事故等もありますので、そのとき対応できる職員がいれば、そういう形をとらせていただくということでございます。
107 ◯藤崎委員 遺失物法の原則からいえば、拾得者が警察に届けるとなるのですが、これは多分、全国的な課題ではないかと思いますが、恐らく、中には、法律改正なり、省令、政令等で、交番が整理・再編されていることを鑑みて、その取り扱い法も、全国的に検討するのも必要ではないかと、現場で運用上の工夫でやるのも大事と思うのですが、将来的な、全国的な検討も必要ではないかと思います。
鹿児島県側から何か思い切って提言してはどうかなと思いますが、いかがでしょうか。
108 ◯小泉会計課長 委員御指摘の件も含めまして、県警として検討してまいりたいと考えております。
109 ◯藤崎委員 現場がきちんと法の趣旨に沿って運用できるように、ぜひ御検討をお願いいたします。
以上です。
110
◯鶴薗委員 県は、年度が変わるときに、いろんな部や課の再編があったりしますが、県警が、今回、高齢者対策係等をつくっておられるわけですけれども、ことしはこういう方向でいろいろ強化していこうという中で、部署を置いたり、再編とまではいかないが、
機能強化のための配置等々もやられるものなのか、来年度に向けての何か取り組みがあれば教えていただきたいと思います。
111
◯松永警務課長 警察におきましても、現下の治安情勢、社会情勢、それから地域情勢等の変化等を踏まえまして、現有の
警察力を最大限に発揮できる、そして、さらなる治安向上へ向けた実効性のある施策を推進していく目的で、毎年度、組織定員、人員の見直し等を行っております。今回の高齢者運転管理係に関しましては、まさにこの社会情勢として高齢者の運転者がふえてきている、それから道路交通法で新たに認知症機能検査など改正されたこと、それから、本県におきましては、高齢者講習の待ち時間が長いということなどもありまして、この状況を改善する意味で改正を行った状況にあります。
112
◯鶴薗委員 そのほかにはないのですか。
113
◯松永警務課長 そのほかには、現在、警備課に警衛警備対策室があります。その関係を来年の高校総体、それから平成三十二年の国体などに向けて、その対応をしっかりとやっていくという関係で、新設の部署として対策課の設定をしております。
それから、大隅半島方面への検視官の臨場時間の短縮、及び臨場率の向上による犯罪死を見逃さないことを実施していく意味で、捜査第一課の検視室の大隅分室を新設しております。これは警察だけの問題ではなく、臨場に時間を要すると、遺族の負担も大きいという面もあります。
それから、ストーカー・DV事案への対応をよりしっかりと行うために、この相談件数などがふえてきております地方の大規模署、
薩摩川内署、
霧島署、
鹿屋署に生活安全課を新設して、専任の警部を配置し、その上に、刑事課との連携を推進する、両課を所掌する刑事官を配置しまして、来年度はそれらの事案に対する指揮の統一、捜査を強化していく配置を考えております。
以上です。
114
◯鶴薗委員 わかりました。
機能強化の流れが地方のそうしたところまできちんと体制整備ができているということで結構なことだと思います。
あと一点、質問でもありましたが、交番の再編に伴う、空き
駐在所に、今、現職の
警察官の方々が宿舎として利用されているというお話も聞くわけですが、交番再編に伴う元
駐在所はそういう形で
警察官によって利用されていると理解すればよろしいですか。
115 ◯中島地域課長 今、先生から御質問がありました元
駐在所の現状ですが、平成二十四年四月から二十九年三月までに百一の
駐在所を廃止しております。このうち、旧
駐在所を交番として使用しているもの、市町へ譲渡したり、また更地にして返還したりというようなものが三十三カ所、現在も職員の住居として使用している公舎は五十四施設あるところでございます。
116
◯鶴薗委員 そういう五十四カ所は現役の
警察官の方が利用されていると、当然、地域の中の住民としてのかかわりも持っておられると思いますので、交番再編に伴う不安の部分を払拭する意味でも、いろいろな工夫をされて、可能な限り、地域とともに住居の拠点とされるという努力もぜひやっていただきたい、これは要望にかえておきたいと思います。
117
◯西高委員長 ほかにございませんか。
118 ◯東 委員 予算特別委員会でも聞いたんですが、スクールサポーターについて聞きたいことがありまして、スクールサポーターの訪問状況について説明をしていただけないでしょうか。
119 ◯堤 少年課長 スクールサポーターの訪問状況ということでございますが、何日までの期間に全学校を回りなさいといった基準は特に設けておりません。スクールサポーターにつきましては、少年の非行防止、あるいは犯罪被害防止を目的として、恒常的に学校訪問を行っている状況でございます。
しかしながら、学校訪問だけの活動ではなくて、非行防止教室、薬物乱用防止教室、その講話をしたり、あるいは学校が主催される会議、研修会に出席する、児童虐待があれば今度は個別のケース会議等に出席する、そういった全般的な活動を担っていますので、一概に訪問日数とか、活動が月にどれぐらいということは言えないということであります。
しかしながら、スクールサポーター、今年度、五人増員されています。そういったことで、昨年、増員前と比べますと、学校の訪問活動、通学路のパトロール活動、情報の把握、提供活動が増加しているという状況でございます。
120 ◯東 委員 全学校を訪問していただくということですが、相談件数はどんな感じですか。
121 ◯堤 少年課長 相談件数ということですが、スクールサポーターに特化して相談件数という統計はとっておりません。しかしながら、学校と警察と連携を強化する制度として、学校警察連絡制度というのがございます。その制度に基づく学校から警察に寄せられた連絡件数は、平成二十七年度が七十八件、平成二十八年度が五十七件、平成二十九年度はことしの二月末現在の数値でありますが、二十六件となっております。なお、警察から学校に連絡した件数は、平成二十七年度が二十六件、平成二十八年度が三十件、平成二十九年度、ことしの二月末現在で三十六件という数字になっております。
122 ◯東 委員 引き続き、青少年の健全育成に努めてもらいたいということを要望しておきます。
以上です。
123 ◯永井委員 端的に、要望も含めて、東日本大震災からちょうど七年という節目を迎えた中で、いろいろな報道があります。災害がないことがいいのですが、
南海トラフを踏まえて、各自治体も想定されることを対応しているわけです。
先ほどの再編計画の話もありましたが、県警として、津波や地震が起こった中で、交番や
警察署の機能が発揮できないところへのフォローについて、どのような体制で臨んでおられるのか、改めてこのことを聞かせてください。
124 ◯田之上警備課長 災害対策対応につきましては、災害から県民の生命、身体、財産を守るというのはもちろん警察の重要な責務の一つであると認識をしておりますので、
県警察におきましては、過去の災害から得られた教訓を踏まえながら、関係機関等と連携して対応をとっているところでございます。
125 ◯永井委員 自治体もいろんなことを想定しながら、計画を整えていっているので、想定されることをしっかり連携し、すぐ対応できるような形で、そのことは怠りなく、ぜひお願いしたいと思います。
それと、もう一点、再犯の防止についてお尋ねしたいと思います。
一般質問でもありましたけれども、国も再犯防止の重要性を鑑みて、推進法も制定されて、昨年暮れに閣議決定して推進計画が発表になったわけですけれども、それを含めて、
鹿児島県、各都道府県自治体も、条例やそのことをしっかりサポートするという体制です。本部長の報告の中にもあったように、刑法犯含めての犯罪の傾向を見ると、平成十五年からの取り組みが効いて、毎年毎年減少していって、今、戦後最低になって、喜ばしいと同時に、逆に比率が変わっているというんですかね、再犯の割合があって、犯罪白書を見ると、再犯の方が全体の三割、その三割の再犯者で全体の六割の事案が発生していると犯罪白書には書かれている現状があります。事案もそれぞれ、例えば窃盗であったり、傷害であったり、薬物であったりということだと思うんですけど、全国的な傾向とあわせて、
鹿児島県はどんな状況なのか、教えてもらえませんか。
126 ◯名頭園刑事部参事官 再犯率ですけが、刑事施設の出所者の再犯率というのは、法務省で統計をとっております。若干、県警がとっている統計とは違うところがありますけど、県警では、刑法犯における再犯者の占める割合ということで、再犯者率について統計をとっておりまして、この再犯者率は、全刑法犯の検挙人員、これは逮捕した者、任意で処理して送致した者です。これを含めて、全刑法犯検挙人員のうち、前科前歴が一回以上ある者が占める割合ということで、統計をとっております。これは、少年を除く成人ということでとっておりまして、再犯者率を見ると、平成二十九年は全刑法犯の検挙人員が千九百三十五人、このうち再犯者は九百四十七人でありまして、割合にしますと、再犯者率は四八・九となっております。
これを、平成二十八年が二千三百三十件に対しまして、再犯者は千百七十六で五〇・五でありますので、若干減少はしているというような状況でございます。
127 ◯永井委員 再犯を防止していくということは、一つの課題になっていると思うんですよね。そういうサポートをするのは法務省マターであって、保護司の方や、自治体がそこにより強力に入っていき、あとは民間の方々との連携だと思うのです。そういう中で、更生保護のサポートセンター的なものがより一層の充実が求められているときですので、県警としてもそのことを担えということではないとは思いますが、情報の共有をしたり、また、指導・助言ということも十分できる部分があると思うので、その点について、県警のお考えを確認させてください。
128 ◯堤 少年課長 少年に関しては、再犯防止の取り組みを平成二十三年から実施しているところでございます。少年の再犯防止に対する取り組みとしましては、過去に非行少年として取り扱いがあって、周囲の環境、あるいは自分自身に問題を抱えるなど、再び非行に走る可能性がある少年を対象としまして、保護者の方々の同意が得られた場合には、少年に対する継続的な指導・助言、あるいは少年を取り巻くきずなの強化を図るために、社会奉仕体験活動、あるいはスポーツ活動といった場での参加を促すなど、立ち直り支援活動を実施しているところでございます。
129 ◯名頭園刑事部参事官 少年関係は今説明があったとおりですが、組織犯罪対策関係について御説明申し上げます。
薬物依存対策のための関係機関との連携、暴力団の離脱に向けた暴力追放運動推進センター、矯正施設、保護観察所等の情報共有などの連携強化とあわせて、暴力団の社会復帰のための暴力追放運動推進センターや民間企業との連携などを推進しているところであります。
なお、組織犯罪対策課におきましては、取り締まり機関ということでありますので、薬物依存対策については関係機関との連携はもとより、事件検挙した被疑者の取り調べの過程において、取調官による再犯防止に向けた指導、場合によっては被疑者家族などに対して指導も行っているという状況です。
また、暴力団の離脱・社会復帰対策としては、これまでも暴力追放センター、刑務所、社会復帰対策協議会などの関係機関と連携して、暴力団の離脱支援や出所後の就労支援・相談なども行っているところであります。
130 ◯永井委員 最後に、県では県民生活局が窓口になって、これから充実を図っていくと思いますので、よくそことも連携をとって、このことを、ぜひ、しっかり取り組んでいただきたいと要望して終わります。
131
◯西高委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
132 ◯小泉会計課長
先ほど、藤崎委員から拾得物の届け出に来られない場合という質問について、交番・
駐在所が対応すると言いましたが、事件・事故等の対応もありますので、全て対応可能というわけではないということを御理解いただきたいと思います。
今後とも、個別事情に応じつつ対応してまいりたいと考えております。
133
◯西高委員長 これで、
県政一般に関する質問を終了いたします。
以上で、
警察本部関係の審査を終わります。
それでは、このメンバーによる
文教警察委員会は最後になりますので、当席及び副委員長から、一言御挨拶を申し上げます。
ことし一年間、
警察本部関係の皆様方にはいろいろと当委員会の進行につきましても御協力をいただきまして、本当にありがとうございました。
なかなかふなれな委員長でございまして、うまい議事の進行、進め方、できなかったのかなと非常に感じておりますけれども、昨年末、第四回定例会で新たな県政ビジョン、そして、第一回定例会において
警察機能強化等について、非常に熱心な御審議を各委員の皆様方からもいただきました。そういったことを含めて、これからまた一年間、御尽力いただきまして、県
警察本部方針として、日本一安全で安心な
鹿児島づくりを進めていかれますように、どうかよろしくお願いをいたしまして、ことし一年間、大変お世話になりました。ありがとうございました。(拍手)
それでは、郷原副委員長にお願いいたします。
134 ◯郷原副委員長 本年、副委員長として一年間務めさせていただきまして、副委員長というのは名ばかりで、なかなか委員長のサポートもままならない状況だったんですけれども、いろいろと審議に参加をさせていただきまして、本当にありがたいことだなと思ったところです。
先ほどもお話がありましたけれども、
警察本部の皆様方が担っている役割というのは多種多様に及んでいらっしゃって、そして現在もその役割というのがどんどん広がっていっているというようなことを認識を深めさせていただいたところです。
安心・安全な地域社会づくりには県警本部が中心となっていかれるとは思うんですけれども、やはり、いろいろな機関、それから団体との連携なくしてそういった地域の安心・安全というものはなし得ないんだなということも認識を深めたところです。地域の安心・安全に私も微力でもその役割を果たせるように、今後もいろいろと勉強させていただきながら頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
一年間、ありがとうございました。(拍手)
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◯西高委員長 最後になりましたけれども、執行部を代表して、河野
警察本部長に御挨拶をお願いいたします。
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◯河野警察本部長 県警察を代表いたしまして、一言御挨拶を申し上げます。
西高委員長、郷原副委員長を初め委員の皆様方には大変お世話になりました。県警のさまざまな課題につきまして、熱心な御討議、御審議をいただきましたことを改めて御礼申し上げます。
この間、皆様方から賜りました御意見、御指導につきましては、今後の
県警察の運営に十分生かしてまいりたいと考えております。
今後も、日本一安全で安心な
鹿児島づくりを目指して、総力を挙げて努力してまいる所存でございますので、引き続きの御支援、御指導をよろしくお願い申し上げます。
最後に、皆様方のますますの御健勝、御活躍を祈念申し上げまして、私の挨拶といたします。
本当にありがとうございました。(拍手)
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◯西高委員長 ありがとうございました。
あすは、午前十時から教育委員会及び学事法制課の審査を行います。
本日の委員会は、以上をもちまして散会いたします。
御苦労さまでした。
午後零時十一分散会
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